『着物の丸洗い』ってどういうこと? 〈前編〉

みなさん毎日着て汚れた服は洗濯機を使って水と洗剤で洗っていると思います。でも、ニットやスーツなどは縮んだり、型崩れしないようにドライクリーニングに出すことが多いのではないでしょうか?

着物が普段着だったころ、日本のお母さんたちも汚れた着物をほどいて水で洗い張りをし、縫い直していました。もちろん、汚れをつけてしまったりしたらその部分だけしみぬきすることもあったでしょう。

 

今は毎日着物で過ごす、ということは稀となってしまいましたので、それほど汚れることもないと思います。かといって、手入れせずにタンスに長くしまってしまうと目に見えていなかった汚れやシミが時間とともに生地を弱らせたり、変色やカビになることもあります。ドライクリーニングの技術も上がり、着物も型崩れしないように仕立てた状態のまま「丸洗い」できるようになったのです。

そうなんです、着物の「丸洗い」はドライクリーニングすることなのです!

 

最近はネットで調べて自分で着物を洗ってみる方もいると聞きます。洗える着物や浴衣など一部の和服が洗濯できるからと言って、すべての着物が水洗いできるわけではありません。いえ、それどころか、ほとんどの着物は水で丸洗いできません。実際、自分で洗って失敗してしまい直らないか?と依頼されることもあります。

 

水で洗うには昔からの方法「洗い張り」をします。縫い目をすべてほどいて反物状に縫い戻して洗うのです。ほどいて反物に戻る!!というのも和服の特徴ですが、約12メートルの生地を洗って干すわけですから大変です。昔のお母さんたちが家庭で洗い張りするのは大変だったでしょうね。

 

多くの着物は絹というデリケートな高級天然繊維で作られていますから、型崩れや色落ち、縮みなどが起きないように水洗いをする、というのはいろんな技術や知識がないとできないのです。

 

ですから丸洗いは油性の有機溶剤であらうことで、いわゆるドライクリーニングを行います。薬局に売っているベンジンもこれと同じ種類ですが、丸洗いには着物にやさしいものを使用しています。ベンジンは使用方法にもコツがあり、火気厳禁など取り扱いの注意もあり管理も簡単ではありませんので、ご家庭で扱うのはお勧めできません。

 

それなら丸洗いって綺麗になるの?と心配な方も多いはず。

ドライクリーニングに出したのにすっきりしないという経験はありませんか?

実は丸洗いだけでは綺麗になりません。

 

なぜかと言いますと、、ドライクリーニングは油性の溶剤で洗うので、油汚れは落ちますが、汗や食べこぼしなど水性の汚れは残ります。

 

ではどうしたらいいのか・・・(次回へつづく)

 

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#着物のクリーニング