衿スナップボタンの錆び(サビ)

着物の衿の裏側、ちょうど首の後ろに当たる部分に、スナップや太めの糸が付いている場合があります。

着物の衿は洋服のように首の周りだけにあるのではなく、右の腰から左の腰あたりまで、ぐるっと付いている細長い部分の生地を言います。 形状も広衿、ばち衿、棒衿などの種類がありますが、

今回は「広衿の内側に付けてあるスナップの錆び」についてのお話です。

 

広衿の場合、着る時に二つ折りにします。 そのため、首の後ろに留めるためのスナップや衿糸を付けてあるんですね。 もちろん無くても着る事は出来ます。大島のように薄く固い生地は無くても大丈夫ですが、ちりめんや、綸子(りんず)のように厚みがあってすべりやすい生地は、スナップがあると便利です。 

 

ですがこのスナップ、素材と保管状態によっては、錆びて生地に穴をあけてしまうのです。

 

最近はいろんな素材のスナップがありますが、昔の着物には真鍮(しんちゅう)の、しかも大きいスナップがよく使用されていて、これは汗や水に弱く、錆びる性質を持っています。 長い間たんすにしまい込んでいると、湿気で真鍮が錆びて、黒ずみや緑青(緑色のさび)が生地に移ります。 錆びはしみ抜きしてもほとんど取れません。 それどころか、生地を傷めてしまい、穴をあけてしまいます。 錆びが移っている箇所は生地が弱っているため、しみ抜き作業が出来ない事がよくあります。 胴裏や衿裏だけなら、交換すればよいのですが、突き抜けて表まで錆びが浸食してしまい、大切なお着物がそのために台無しになる事もあります。 もし真鍮、または金属のスナップが付いていたら、外される事をお勧めします。

 

 

お取り換えされる場合はこちら↓

 

  • 衿糸 (引き糸)…「衿糸」という太い絹糸が売られていますが、無ければ絹の白糸を三つ編みし、太くして使用されてもいいでしょう。木綿はすべりが悪く、黄変しやすいので、絹糸やポリエステルの糸がお勧めです。

 

 

  • スナップ…くるみスナップや樹脂のできるだけ小さいもの。

 

衿糸や、スナップが無くても着られる方は外したままでも大丈夫です。

 

しるくらんどでもお取り換えさせて頂いておりますので、検品で確認しました際には、お客様にご連絡させて頂いて、お取り換えをお勧め致します。

 

防げる事故は未然に防ぎたいですね。

 

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