♢苦か楽か?ピッタリサイズの長襦袢が鍵を握る! ―着物生活―

今月のブログテーマは「着物を着る」今回がラストの4本目です。

 

着物をサラッと着こなして歩いている方を見掛けると、いいなー…と見とれて目で追ってしまいますね。着物が着たいからお茶やお花を始めたという方も少なくありませんし、多くの女性が私も自分で着られるようになりたいと一度は思います。今の時代、動画や本にDVDなど、“先生”はたくさんありますから、ご自宅で一人で始められる方も多いでしょう。憧れの着物デビューを応援すべく、これだけは知っておいてほしい、今回はそんなお話です。

 

私達も時々みんなで練習します。

 

 

でも、最終的に着物を自分の物にして着こなせるようになる人と、うまく着られなくてあきらめてしまう人とは、一体どこが違うのでしょう?

同じ着付け教室で同時に初めたのに。気持ちの問題?もちろんそれもありますが、実はもっと大事な大きな違いがあるんです。ということは、その点をクリアすれば道は開けます。

 

その違いとは、ピッタリサイズ(マイサイズ)です。

 

着付けをマスターして自分のものにして行く人は、練習を始める最初の回から、自分に合ったサイズの長襦袢・着物・帯で始めていたり、続けて行くうちにピッタリサイズを知ってそのフィット感を体感していたりして、楽を知っているんです。

途中でやめちゃう人は、昔に作って体型が変わっていたり、身内のお下がりだったり、古着屋さんで一目惚れしてそれが着たくて練習に励んだりしていて、もちろんその気持ちも大切なんですけど、そればっかり着ていたら、どこか苦しくなったりきつくなったりしてくるんです。

 

「苦」か「楽」か。

この差は歴然ですし、ピッタリサイズは仕上がりも美しく決まりやすいので、練習も楽しくなります。

 

でも、いきなりマイサイズの着物を仕立てるなんてハードルが高いという方もおられるでしょう。大丈夫です。

着付けを決めるのに大切なのは長襦袢です。ピッタリサイズの長襦袢を用意するのはそれほどお金もかかりません。安くて洗える化繊の生地もありますし、お手持ちの長襦袢を、マイサイズにお直ししても良いです。が、既に仕立て上がっている物を購入された場合は、裄、身幅、身丈はご自分の寸法にお直しされた方が良いですね。成人式に着た振袖用の長襦袢をお直しして再利用されるのもお勧めです。

 

 

襦袢を作れば“自分の寸法”がわかりますから、この着物は裄が短いなとか、少し丈が長いなとか、自分で認識した上で練習が出来るので、「苦しい理由」がわかれば続くものです。

理由がわからないと「着物って苦しいんだ!」と勘違いしてやめてしまうんですよね。やがて機会が来てからお直ししてサイズを合わせてもいいんです。

 

キモノカルテ(無料)をご利用されれば、要所の寸法がわかります。

 

同じように帯にもサイズがありますし、種類によっても違います。標準で袋帯は4m50cmくらい、名古屋帯は4m弱くらい。どちらも新しいのは長めで、古い帯は短い物が多いです。練習に使う帯は、ボロボロでもいいので結びやすい帯をお勧めします。ご自分がスムーズに結べる長さが体感でわかれば、それを基準にいろんな帯に挑戦して下さい。(帯の場合、硬い・柔らかい、でも変わってきますから、その基準もつかんで下さいね。)

 

「ピッタリサイズで楽に着る」のが大前提。お仕立てや寸法直しはしるくらんどでも承ります。これがわかればあとは気持ちの問題ですね。そのポイントは↓↓

 

○ 最初に絶対着られるようになるぞ!と決断する。周りに宣言するのもマル。

○ 自分の着物姿をイメージして妄想する。

○ 習うより慣れろで、とにかく何度も練習する。

○ 着られるようになったら何度も出掛けて場数を増やす。失敗も経験、恐れずに。

○ 人に見せて、ほめてもらう。もちろん写真でもOK。

○ 年に何回は着る、と回数を決めて続ける。

 

これを2年もやればあとは自然に生活の中で「最近着物着てないな。そろそろ着ようかな」と思うようになりますし、そうなるとすでに自分のものにして着こなしているという事です。(手順はすぐ覚えられます。2年もかからないのでご心配なく。)

着物に年令は関係ありません。ご自分のペースで無理なく楽に続けていれば、いつかきっと貴方が、いいな〜と振り向かれる日が来るでしょう。着物デビューされる日を私達は応援しています。